TALK ABOUT…SINK (2010MIX)

KOICHIRO

原曲はロンドンで、「vibES」のレコーディング時、最後に歌ったと思う。
この曲ではエンジニアのスチュワートとユウジと色々なアイデアを試していた記憶がある。歌入れの時に様々なノイズ音が鳴っていて、歌いにくかったけど、原曲のmixは、非常に感動したのを覚えている。
ユウジが書いたこの詞は重かったけど、このmixには非常合っていると思う。Mix時、僕はほとんどスタジオに足を運ぶ事ができず、途中経過を聞きに寄っただけだったと記憶しているが何でそんなに忙しかったんだろう?そして当時、未来を表す意味で2010 mixと名付けた筈が、時は既に2021 年になってしまった。


MIYO-KEN

この盤に収録されてるのはD2Nバージョンだけど、オリジナルは2nd『VibES』に収録。

ミックスは3ヶ所で行われた。EDEN、SWANYARD、そして翌年のレコーディングでメインスタジオとなる、キルバーンにあったMASTER ROCK STUDIOだ。
エンジニアの個性爆発なミックスがどんどん仕上がっていった。
前途の「真夜中の逃亡者」もそうだが、『VibES』にはバージョン違いが数曲ある。
本当に良い経験をさせてもらったと思っている。

ミックス中はいろんなライブを見にいった。
日本ではありえない金額でだ。ライブのスタートも21時だったり、夕食をゆっくりとった後にさあ、ライブ見に行くか的なスケジュール感が羨ましかった。
決して何方が良い悪いじゃないけど、文化の違いを感じたのは確か。

シープ・オン・ドラッグス、ヤングゴッズ、ミートビートマニフェスト(カタカナでごめん)、日本じゃ絶対見られないであろう対バンw
何より驚いたのは出音の良さと、照明。
失礼な言い方だけど、(勿論現在はそんな事はないのだが)当時の日本の技術はそれと比べたら小学生レベルだったと思う。
それくらいの衝撃を受けた。。もう圧倒的だった!!

帰国の際、ヒースロー空港で一悶着あった。
係員がマルチテープとマスターテープをX線に通せと言うのだ!
中身消えたら泣くぞとか、全額弁償だとか、俺の命だとか、いくら説明してもダメの一点張り(あたりまえだが、、)。
実際なんの問題もなかったんだけどさw
磁気テープだから、やっぱり怖いでしょ、めちゃ苦労して作りあげたんだし、もしもの事があったら。

帰りの便はあまり混んでなかったと思う。シート一列丸々使って横になってたような。。
行きに比べて覚えてる事が圧倒的に少ない。
無事に作り終えた事の安堵感と、たまった疲れがピークだったのだろう。

もしかしたらこれまで生きてきた中で、一番濃密な40日だったのかもしれない。


OKAZAKI

Remixの作業工程を見ることが出来た唯一の曲。当時はPCではなくRolandのHDレコーダーだった気がする。エンジニアさんが持ってきていた気がする。
所謂マルチテープからレコーダーに取り込んで各パートの音をコラージュしていくのだ♫これは楽しいと感じた。プラスそこにシンセやリズムを新しく入れたりオリジナルトラックのサウンドを追加していくのだが、このmixはとてもシンプルに聞こえる。マジックだ、それを横で見ることが出来てとても嬉しかった記憶。


DJ PEAH

原曲では民族音楽のサンプルが楽曲にベストマッチして盛り上がった思い出。サンプリングとはいえ当時では見つけるのも一苦労。現代ようなネタの多さではない。B.kajiwaraの思いのこもった曲です。